君望総評。いやはや凄い力作をみせてもらいました。これだけお腹いっぱいにさせてもらった作品は久しぶりです。以下良かった点悪かった点を箇条書きに。まず良かったところ。
- システム。読み返し・スキップ・サムネイルつきのセーブ。ようやくNever7あたりのコンシューマではできてた実装がPC-Gameでも出来るようになってきました。というかこれくらい作って当然だとは思いますが
- 選択肢は多いがどのキャラを大事にしていくのか分かりやすい選択になっている。しかしながら心情的に迷わせられるポイントをついてくるので辛い
- ストーリーとしては長いが、長さを活かした心情の動きを描いてるのが見事。無駄がない
- 全般的にキャラクタの精神年齢が高めで、よく他の作品で感じる「この白痴娘!」とかいうイラツキがなくて良かった
- 声優の演技がうまい。特に茜。一番感情の触れ幅が大きくかつ繊細な動きをしてるのに、それをうまく消化しきった演技は凄いと思う
- あゆ。エフェクトが一番使われて優遇されてるような気もしますが、このキャラクタメイキングは見事です。顔の見えない主人公を外側からズバズバ評価してくれて、いい感じ。また、水月とのバトルは非常に爽快でした
悪かったところ。
- 孝之君に声がないこと。今年はサフィズム・ねがぽじと主人公にも声があるゲームを続けてやってきたせいか、かなり寂しい感じがしました。遙エンドのスタッフロール入り口とか、すかいてんぷるでのツッコミとか、「………」系のセリフとか、音入ってたら結構いいと思うのに。デフォルト設定オフでもいいから入れて欲しかった
- 2章、ちょっと回想シーンがくどい。2章頭から徐々に入れていけばいいのに、一度遙が倒れてから後に詰め込んだのはちょっとやりすぎ。
- プレイステーションとかドリームキャストとかを伏せ字にするメリットはないと思う。なんか中途半端にこういうことされると、現実世界と物語世界の狭間に放り出されて様な気がして気分が悪い。B2kとか見習うように(^^;;
- プレイ時間の割にBGMのバリエーションが少なかったかなぁ。抑え気味の曲ばかりだったというのもあるかもしれませんが
- エンディングの数が無駄に多い。蛍・文緒バッド・あゆバッド・まゆ・まゆバッドはとりあえずいらないので、2/3くらいにしてもいいのでは。水月が自発的に退場していくのはなんか違うと思う
- 慎二の扱われ方。親友っぽくない。大事なところはモトコさんと健さんにもってかれてるし。ちょっと浮いてしまってる
こんな感じですかね。うだうだ書きましたが、いい作品でした。暇が出来たらa^geの他の作品もやろうかなぁ。