ネコのおと

ネコのおと。イベント富士ミス企画を考えよう発祥のリレー小説。正直なところ、ネタ作品ということであんまり期待してはいなかったんですが、予想外に面白いお話となっています。

新井輝→築地俊彦→水城正太郎→師走トオル→田代裕彦→吉田茄矢→あざの耕平という微妙な作家陣が並ぶ中、特筆すべきは吉田茄矢。話を一気に転がして、大筋を決定し、アンカーのあざの耕平に描写に集中させることを可能にしたその構成力に驚きました。紅一点のヒロインとして素晴しい活躍でした。

お話としては、ある程度読む前から想像できる真相ではあるんですが、新井輝の段階で伏線がなにげに貼ってあったことがバラされたり、あざの耕平ぶっちゃけトークが楽しかったりと、ネタを真面目に作り込んであって、非常に楽しめました。ファンアイテムとしては最高ですな。