大日本サムライガール完結
方向性の見えない当ブログですが、未だに羽月莉音の帝国をひたすら薦めるエントリのアクセスが多かったりするので、その至道流星の大日本サムライガールについて書いてみる。
思えば2012年に、いきなり動画をYoutubeにアップロードするといった、星海社猛プッシュなプロモで始まった本作、
その後も、謎のコラボや
メディアミックスをすすめ
2年半、ついに完結と相成りました。
こんなにいろんなプッシュがあったのに、全く流行ってる気配が無いというのがなんとも・・・。
お話としては最初のあらすじにある「目的は政治の頂点、手段はアイドル——。」に全てが集約されてる通り、政治活動とアイドル活動、そしてそこを支える経済活動の浮き沈みを語っていくお話。
知り合った女性を次から次へ事務所に入れてアイドル化するものの、色恋沙汰に展開させないというあたりが、至道流星らしい味付け。タレント10人もいるのに。そのキャラクタもうまく立っていて、会話劇だけでもなかなか楽しい。
そして本題の政治パートは、ちょっとお手軽に書きすぎてるかな、というところはあるものの、あり得ない話ではないよね、という絶妙なフィクション加減。綺麗に完結したのではないでしょうか? ただ、1シーンが長いケースが多くて、読んでて飽きる側面はあったり。筆に勢いが乗るのは分かるんですが、編集仕事しろ。
それにしても、お話的にはこの後が非常に気になるところでおしまいになってしまったので、続編が出てほしいところではあります。あとがきを読む限りでは、書きたそうな感じですし。
という感じの、完結巻でした。感想の歯切れが悪いのは、コレ、ネタバレ無しに書くのが難しいからなのです。帯の宣伝文句も「ここに完結。」としか書けてないけど、まさに、それ以上書けないのです(苦笑) もうちょっとキャッチーな展開があれば売れる様になるんでしょうけど。そのあたりの不器用さ含めて好きな作家です。
次回作にも期待したいところ。