タイムリープ

タイムリープコンプ。悠→歩→こもも→あゆむ→遥。いやー、面白かった面白かった。これだけ世間の評判と出来たものが乖離してるとは思わなかったなぁ。

特典版が絵コンテ集という時点で気付け、という話なのかもしれませんが、明らかに作品の方向性としてはアニメゲーを作ろうとしたというところ。故に、肝心なシーンはプリレンダなモベイゲーです。3Dモデルはあくまで手段。やってみてようやく理解、ってのは宣伝方法的に間違ってたんでしょうけど。もうちょっとアニメを前面に打ち出せばよかったのになぁ。アニメの出来的にはかなり良くて、カット割りとか結構凝ってたりしてて見ていて楽しかったです。ただ、惜しむらくは、ムービーの圧縮が汚いこと。容量的な問題はあるんでしょうけど、もうちょっと気を遣ってエンコードしてくれてもよかったんじゃないかなぁ。リアルタイムレンダのシーンがもの凄い綺麗なだけに、落差がありすぎるのが余計に厳しいのかも。

そのリアルタイムレンダのシーンですが、これは素晴らしい。らぶデス仕草萌えの正当進化形で、とにかくぼけーっと眺めているのがただただ楽しい。表情の豊かさと仕草の豊かさもそうですが、影の描写が素晴らしい。ヒロイン間の空気が巧いこと出せててイイ感じです。また、影だけではない、光の演出も結構綺麗に出てて、夕暮れとか夜とかいい味を出していました。

で、お話の方はというと、期待してなかった割には結構まとも。設定自体は、まぁ完全に事前に予測された通りで、驚くべき所もなかったですけど、まぁこんなもんでしょう。描写の方も、誉めるべき点は全くないですけど、貶すべき点もあんまりないんで、シナリオ主体のゲームじゃないと考えれば及第点といってもいいんじゃないでしょうか。投げっぱなしの部分もいっぱいありますけど、これ以上長くなると冗長な感じもしますし。ただ、遥のメガネがエピローグで外されていたのは頂けない。メガネっ娘なのに真のヒロインという最強の立場を捨て去るとはどいうことか!

ということで、なかなかに気に入ったゲームでした。ただ、これ、他人には勧めづらいな。おそらく、半端なマシンスペックだと、綺麗だとか動き萌えだとかいう以前に、まともに動かない可能性が高そう。そこを乗り越えられれば、見ていて楽しいと思うんですけどねー。

あと、本作で凄いところは、発売前に、リアルタイムシーンは作る想定でなかったけど(確かにプレイしたらそういうコンセプトに全くなってない)、パッチで作るとか発表してること。発売前に本編削ってパッチに回すのとは、基本コンセプトからして違うぜ。31日配布開始なので、これはこれで楽しみ。